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校長あいさつ

9月 始業式あいさつ

 皆さんは、どんな夏休みを過ごしましたか?42日間という長い夏休みの中で、きっと学校ではできないような貴重な経験をすることができたのではないでしょうか。

 さて、今日からいよいよ2学期が始まります。2学期最初のお話は、日本一高い富士山に関するクイズです。

第1問。富士山の高さは何メートルあるか知っていますか?知っている人は手を挙げてください。答えは、3776mです。

第2問。厚さ1ミリメートルの紙を繰り返し折っていくと、何回折ったら富士山の高さを超えると思いますか?3つの中から選んでください。

1 22回

2 220回

3 2200回

 1の22回だと思う人? 2の220回だと思う人? 3の2200回だと思う人?答えは、なんと「1の22回」です。たったの22回です。ちょっとびっくりですよね。このグラフを見てください。半分の11回折ったところでは、まだ2メートルぐらいの高さで、あまり高くなっていません。しかし、20回折ったところで1000メートルを超え、21回目で2000メートル、22回目では富士山を超え4000メートルを超えます。このグラフは「成長曲線」と言います。どんなこともやり始めたときには、なかなか結果がでないけれど、努力を続けていればいつか大きな成果や力をつけることができるということをグラフにしたものです。特に、最初の方は目に見える成果はなかなか出てきません。その時期は少しずつ力を蓄えている時期です。あせらずコツコツ続けていくことで、後半にぐっと力が付いてきます。そして、あるときに急にできるようになったり、わかるようになったりして、これまで蓄えてきた力を発揮することができるようになります。

 この話、どこかで聞いたことがありませんか?そうです。1学期の始業式にお話した「努力のツボ」の話と似ていますね。2学期も、勉強や運動など、様々なことにチャレンジし、努力し、力を付けてほしいと願っています。そして、努力をしても努力をしてもなかなか結果が出ないとき、つらくてつらくて、もう嫌になって諦めてしまいそうになったとき、この話を思い出してください。皆さんの努力のツボは必ず溢れ出します。自分の可能性を信じて、がんばってください。この2学期も、先生たちは皆さんのがんばりを全力で応援しています。

 

7月 全校朝会

幸せを呼ぶ四つ葉のクローバー

 

 皆さん、おはようございます。1学期も3か月が経ち、1学期に学校に来る日は、今日を入れてあと11日となりました。もうすぐみなさんが楽しみにしている夏休みです。今月のお話は、「四つ葉のクローバー」のお話です。

 皆さんは、この1学期はどんな1学期でしたか?勉強や運動、友達との遊びや習い事など、様々なことに一生懸命取り組んだのではないでしょうか。職員室前のホワイトボードには、「勉強がわかるようになった」とか「シャトルランがたくさんできた」「友達がたくさんできた」など、この1学期にできるようになったことがたくさん書いてありました。皆さん一人ひとりの努力のツボには、確実に努力が積み重ねられているようで、校長先生はうれしく思います。

 しかし、そんながんばっている皆さんではありますが、中には友達と喧嘩をして気分が落ち込んだり、心が傷ついてしまったり、お父さんやお母さんに叱られて自信をなくしてしまったりしている人がいるかもしれません。そういう時は、何をするにもやる気が起きず、遊んでいてもつまらないことがありますよね。

 皆さんは「クローバー」を知っていますよね。クローバーの葉は普通3枚ですが、時々葉っぱが4枚のクローバーが見つかります。発生率は一万分の一といわれ、なかなか見つけられないことから、見つけると幸せがおとずれるといわれています。そんな四葉のクローバーですが、実は見つかりやすい場所があるそうです。それは、人や車がたくさん通ったりして、クローバーが踏まれたり折られたりしやすい場所だそうです。どうしてそんなところで四つ葉のクローバーがたくさん見つかるのでしょうか。クローバーの葉は、踏まれたり傷つけられたりすると、その傷を治そうとしてたくさんの栄養を出すのだそうです。そのたくさんの栄養のおかげで、普段より多くの葉を付けることができ、より丈夫に育つことができるのです。

 傷ついたクローバーが、その傷を治そうとする力で四つ葉のクローバーをつくるように、皆さんが今、落ち込んだり、元気をなくしたり、悩んだりしていることを乗り越えた先には、そこに必ず幸せが待っていると校長先生は思います。これからつらいことや苦しいことがあり、元気をなくすようなことがあると思います。そのときは、この四つ葉のクローバーの話を思い出してください。どんなに苦しいことがあっても、それを乗り越えた時、より大きなものを得ることができるはずです。しかし、困難というものは、大人でも一人で乗り越えるのがとても難しいものです。皆さんは決して一人ではありません。信頼できる家族や友達、先生たちがいます。きっと皆さんの悩みを聞いて、一緒に考え、一緒に悩み、一緒に乗り越えてくれるはずです。皆さんに必要な力は、どんな困難にも一人で乗り越える勇気をもつことではなく、信頼できる人に相談する勇気をもつことです。

新郷南小学校の子供たち一人ひとりが、幸せを呼ぶ素敵な四つ葉のクローバーに成長してくれることを願っています。

6月 全校朝会あいさつ

「いじめ」と「命」について考える 

 皆さん、おはようございます。6月から1週間が経ちました。1学期もあっという間に半分が過ぎ、折り返し地点となりました。新しいクラスや先生には慣れてきたでしょうか?今日のお話は、少し慣れてきたこの時期に皆さんに知っておいてもらいたいことをお話します。「いじめ」と「命」についてです。 

例えば、クラスの中で自分と仲のいい友達がいじめられていたとしたら、皆さんならどうしますか?この問題の答えは一つではありません。これから校長先生が4つのことを皆さんに伝えるので、自分ならどれに一番近いと思うか心の中で考えてみてください。

1 いじめている子に向かって「いじめるのはやめなよ」と言う。

2 直接は言えないけど、先生や家の人など大人に相談する。

3 いじめられている友達に優しく声をかける。

4 何もしない。

 人それぞれの考え方はありますが、校長先生が絶対に許さないことは、知らんぷりをすることです。見て見ぬふりをすることは、いじめている子と一緒になっていじめることと同じことです。皆さんには、たとえ直接注意はできなくても、自分にできることは何かを考えられる子になってほしいです。 

 さて、皆さんは、自分はいじめなんてやらないから関係ないと思っている人はいませんか?実はそう思っている人が、知らずにいじめをしていることがあります。例えば、ふざけて相手を馬鹿にしたり、体をたたいたりしたことはありませんか?相手が「嫌だ」と言わないから大丈夫だと思っていませんか?そんなとき、実は相手は嫌な気持ちを我慢しているときがあります。そういう時に、相手の気持ちに気付かずに、心や体を傷つけ、自分はいじめだと思っていなくても、相手にはいじめられていると思っているということが起こります。そう考えると、いじめはいつでも、どこでも、誰にでも起こる可能性がありますね。 

 皆さんは、いじめなんてない毎日を過ごしたいですよね。いじめが起きないようにするために一番大切なことは何だと思いますか?それは、「思いやり」の気持ちをもつことです。「思いやり」は、「友達の気持ちを想像する」ことです。友達の気持ちを想像することってすごく難しいですよね。少なくとも「自分がされて嫌なことは人にしない」ということです。いじめられた人の気持ちは、その人にしかわかりません。誰にも相談できずに悩んだり、苦しんだりしているかもしれません。いじめが原因で命を落としたという悲しいニュースを聞くことがあります。決して大げさな話ではなく、「いじめ」は「命」にかかわる大きな問題です。新郷南小の498人の皆さん一人ひとりが友達に対してほんの少しの「思いやり」をもつことができれば、新郷南小はきっと「いじめゼロ」の学校になることでしょう。

5月 全校朝会あいさつ

あいさつのキャッチボール

 

 皆さん、おはようございます。ゴールデンウィークも終わり、校長先生は皆さんに会えるのを楽しみにしていました。皆さんも友達や先生に会えるのを楽しみにしていたことと思います。新しい学年に進級してから約1か月が経ちましたが、新しいクラスには慣れましたか。ひとそれぞれのペースがありますので、あせらずゆっくり慣れていきましょう。

 

 さて、校長先生は、この1か月の皆さんと一緒に過ごしてきて、とてもうれしい気持ちになったことがあります。それは何だと思いますか。それは「あいさつ」です。今日は「あいさつ」についてのお話をします。4月の始めのころは、朝の登校時や校舎内の廊下等で皆さんに会っても、なかなかあいさつのキャッチボールができないことがありました。でも、1か月が経ち、最近では皆さんの方から先にあいさつをしてくれることが増えてきました。「おはよう」と言ったら「おはよう」と返ってくる。「こんにちは」と言ったら「こんにちは」と返ってくる。こうしたあいさつのキャッチボールができることは本当にうれしいことです。皆さんの中には、たかがあいさつくらいと思っている人がいるかもしれません。しかし、あいさつをされて嫌な気持ちになる人はいません。あいさつをされた人はみんなうれしい気持ちになります。逆に、あいさつをしても、相手が何も返してくれなかったら寂しい気持ちになります。校長先生は、なんでもないような当たり前のことを徹底して行うことが大切なことだと思います。こうした小さな努力を積み重ねられる人が、いつか努力のツボから努力があふれ出し、何か大きな結果につながっていく人なのです。4月にお話しした「努力のツボ」を覚えていますか。また、あいさつは「たった2秒の自己紹介」とも言われます。あいさつが人と人とを結びつけ、信頼関係を作っていく第一歩になるのです。ここで、気持ちのいいあいさつをするための4つのポイントを皆さんに伝えます。

 

1 あいさつの「あ」・・・「明るく」元気に

2 あいさつの「い」・・・「いつも」朝も、昼も、帰りも

3 あいさつの「さ」・・・「先に」相手の姿が見えたら自分から

4 あいさつの「つ」・・・「続けて」毎日続けてこそ本当の力となります。

 

「明るく、いつも、先に、続けて」あいさつができたらあいさつ名人です。

みなさんのたった一言のあいさつが、友達や先生方、家族や登下校の安全を見守ってくれている地域の皆さんを、校長先生が感じたのと同じように、うれしい気持ちにさせることができます。あいさつは魔法の言葉なんです。

 最後に、元日本のプロ野球選手でアメリカ大リーグのスーパースターであったイチロー選手の言葉を一つ紹介します。

「小さいことを重ねることが、とんでもない所に行くただひとつの道だ」

以上で校長先生のお話を終わります。

令和4年度 第52回入学式 式辞

式 辞

 

新郷南小学校一年生の皆さん。こんにちは。入学おめでとうございます。

校長先生は、皆さんが入学してくることをとても楽しみにしていました。もちろん私だけでなく、新郷南小学校のすべての先生、2年生から6年生のお兄さん、お姉さんも、おうちの人も、地域の人も皆さんの入学を心からお祝いしています。

さて、今日から皆さんは新郷南小学校の一年生です。楽しい学校生活を送るために、校長先生から三つのお願いをします。

 

一つ目は「かしこい子」になってほしいということです。「かしこい子」とは、しっかり勉強や運動をする子です。そのためには、まず先生の話をしっかり聞くことが大切です。先生のほうをしっかり向いて話を聞きましょうね。

 

二つ目は「優しい子」になってほしいということです。友達のいいところをいっぱい見つけてください。自分がされて嫌なことはほかの子にもしません。誰とでも仲良くして、友達をたくさんつくりましょうね。

 

三つ目は「元気な子」になってほしいということです。毎日元気に学校に来てください。そして、いつでも、どこでも「明るく 元気に 笑顔で」挨拶をしましょうね。

 

 この後、皆さんのおうちの人にお話をしますので、少しの間静かに待っていましょう。しっかり待てる子は「かしこい子」です。

 保護者の皆様、本日は、お子様のご入学おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。今日の日を迎えることを心待ちにしていらしたことと存じます。いよいよ義務教育が始まります。大切なお子様を、本日より新郷南小学校の全職員で、責任を持ってお預かりさせていただきます。

 本校は、昭和四十四年開校し、一昨年度に開校五十周年を迎えた伝統ある学校であります。「夢をはぐくみ 学びを拡げ 未来にはばたく南っ子の育成」をキャッチフレーズに教育活動を進めております。

 

学校の教育は、家庭の教育や地域の力なくして成り立ちません。これから始まる六年間の小学校生活では、さまざまなことがあると思います。

しかし、どんな時でもお子様の健やかな成長を願う心は、我々教職員一同、保護者の皆様と同じでございます。卒業の日まで、子供たちのために力を合わせ、学校での教育活動にご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 最後に、本日、新郷南小学校に入学した八十名の一年生を加えた、全校四九七名の児童の健全な育成のため、これからもご支援賜りますよう、改めてお願い申し上げます。

 

 一年生の皆さん、しっかり待っていましたね。みなさん「かしこい子」です。今日から皆さんは新郷南小学校の一員になりました。たくさん勉強をして、たくさん運動をして、たくさん友達をつくって、楽しい学校生活を送ってください。

 以上で、式辞とします。

 

令和四年四月八日

川口市立新郷南小学校長 岩井 正明